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人手不足で仕事が回らない…人を増やせない小さな会社の「業務を減らす」3ステップ

現場に立ちながら、経理も発注も自分。気づけば毎日12時間働いていて、休むどころか、体調を崩して1日抜けただけで仕事が止まってしまう——。人手不足が続く中小企業では、経営者自身がこうした「自分がいないと回らない」状態に陥っているケースが少なくありません。

「人を増やしたいが採用できない」「ITで効率化と言われても、うちには難しそう」と感じている方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、いきなり人やITに頼るのではなく、業務そのものを減らすことから始める省力化の手順を、3つのステップでご紹介します。特別な知識や費用がなくても、紙とペンから始められる方法です。

人を増やせないなら「業務を減らす」という考え方

人手不足への対応というと「採用」がまず思い浮かびますが、採用は時間も費用もかかり、すぐには実現しないことも多いものです。そこで発想を変えて、いまの人数でも回るように、業務の総量を減らすというアプローチがあります。

日々の業務の中には、よく見直すと次のようなものが紛れていることがあります。

  • 昔からの習慣で続けているが、実はやめても困らない作業
  • 手書きとパソコンで二重に記録している転記作業
  • 毎回ゼロから作っている書類や、探しものに費やす時間
  • 「自分がやったほうが早い」と抱え込んでいる、本当は任せられる仕事

こうした業務を削れれば、その分の時間を接客や売上づくり、あるいは休息に回すことができます。ポイントは、効率化の前に「そもそもやめられないか」を考えること。不要な業務を高速化しても意味がないからです。ITの導入は、業務を減らした「あと」の仕上げと位置づけると、無理なく進めやすくなります。

省力化を進める3つのステップ

ステップ1:1週間の業務を書き出す

最初のステップは、現状を「見える」ようにすることです。紙でもスマートフォンのメモでも構いません。1週間、自分(と従業員)が何にどれくらい時間を使っているかを、ざっくり書き出してみます。

  • 業務名(例:発注、レジ締め、日報、棚の整理、銀行回り)
  • おおよその所要時間と頻度(毎日30分、週1回2時間 など)
  • 誰がやっているか

厳密に測る必要はありません。「思っていたよりこれに時間を取られていた」という発見が得られれば十分です。忙しくて1週間が難しければ、まず「特に忙しい1日」だけでも書き出してみてください。多くの場合、この時点で「これ、何のためにやっているんだろう」という業務がいくつか見つかります。

ステップ2:「やめる・減らす・まとめる」で仕分ける

書き出した業務を、次の3つの箱に仕分けていきます。

  • やめる:目的があいまいな報告書、誰も見ていない記録、形だけの慣習
    → 「1か月やめてみて、困るか試す」という実験形式にすると決断しやすくなります
  • 減らす:毎日→週2回にできる作業、全件→抜き取りにできる確認、書式の簡素化
  • まとめる:別々にやっている発注を曜日を決めて一括に、銀行や仕入先回りを1回の外出に、二重記録を一本化

このとき、「お客様に価値が届く仕事か、社内向けの仕事か」という目線で見ると仕分けやすくなります。削る候補になりやすいのは社内向けの仕事です。また、自分が抱え込んでいる業務のうち、手順を紙1枚に書けば従業員に渡せるものがないかも、あわせて確認してみてください。

ステップ3:残った業務に道具を当てる

やめられない・減らせない業務が残ったら、ここで初めて道具(IT)の出番です。苦手意識がある方も、次の順番なら取り組みやすいと言われています。

  1. すでに持っているものを使い切る:スマートフォンのカメラで書類を撮って保存する、カレンダーアプリで発注日を通知させる、無料の連絡アプリで従業員との伝言を一本化する
  2. 1業務に1つだけ試す:会計、シフト、在庫など、いちばん時間を取られている業務に絞って、無料または低価格から始められるサービスを試す
  3. 広げるのは効果を確かめてから:うまくいったら隣の業務へ

一度にあれこれ導入すると、覚える負担で挫折しやすくなります。「1つ入れて、慣れて、次へ」が基本です。なお、IT導入には国や自治体の補助金・支援策が用意されている場合がありますが、対象や時期は制度によって異なります(要確認:中小企業庁のIT導入補助金等の最新公募要領)。

続けるコツと、外部の力の借り方

業務の見直しは、一度やって終わりではなく、月に一度など時間を決めて振り返ると効果が続きやすくなります。「今月やめたこと・浮いた時間」をメモしておくと、成果が目に見えて励みになります。

また、自社の業務は自分にとって「当たり前」になっているため、無駄が自分では見えにくいものです。千葉県内でも、生産性向上や業務改善は公的な支援機関で広く扱われている相談テーマであり、第三者に業務の棚卸しを手伝ってもらうことで、社内では気づかなかった削減候補が見つかることもあります。

「何から手をつければいいか」から、一緒に整理できます。
業務の書き出しや仕分け、自社に合ったITの選び方、補助金の要件確認まで、公的な無料の経営相談窓口で相談することができます。「ITは苦手」という段階からで大丈夫です。忙しさが限界になる前に、業務を減らす第一歩を外部の力も借りながら踏み出してみませんか。

まとめ

人手不足で仕事が回らないとき、採用だけが答えではありません。「1週間の業務を書き出す」「やめる・減らす・まとめるで仕分ける」「残った業務に道具を当てる」という3つのステップで、いまの人数でも回る形に業務を整えていく方法があります。

大切なのは、ITより先に「やめられる仕事」を探すこと。そして一度に全部やろうとしないことです。まずは紙とペンで、忙しい1日の業務を書き出すところから始めてみてください。進め方に迷ったら、無料の相談窓口で一緒に棚卸しをする方法もあります。


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